「少年A」被害者遺族の慟哭(小学館新書)【電子書籍】[ 藤井誠二 ]

   

<p>それでも「少年」は守られるべきか。

</p> <p>少年による凶悪犯罪が跡を絶ちません。

統計によると少年犯罪は減り続けていますが、猟奇的な事件や、いわゆる体験殺人ーー人を殺してみたかったから殺したーーなど、動機が不可解なケースは、むしろ増えている印象があります。

一方で、少年(未成年)、とくに18歳未満は少年法で手厚く守られており、重罪を犯して刑事裁判にかけられても短期間で出所するケースがほとんどです。

遺族たちは口をそろえて「これでは無駄死にだ」「なぜ死刑や無期懲役にできないのか」と憤慨しますが、少年法の壁は厚く、犯した犯罪と量刑が釣り合っているとは言えません。

<br /> また、遺族に対する加害者側の対応も、ひどいケースが目立ちます。

一言の謝罪もない、追い打ちをかけるような言動をする、民事裁判で決まった損害賠償を支払わない……挙げ句の果てには再犯を繰り返し、また罪に問われている元犯罪少年も少なくありません。

本書では、少年凶悪犯罪の遺族たちに綿密な取材を重ね、そうした実態を明らかにするとともに、少年と少年法の罪について深く考察します。

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